生活費を入れてくれない配偶者と離婚するために必要な証拠とは?

Q.夫が生活費を入れてくれません。離婚したいのですが、夫が生活費を入れていないことをどうやって証明できますか?

まずは、生活費を入れない夫と離婚できるかどうかが問題です。

この点については、夫婦は協力して助け合わなければならないという相互扶助の義務(民法752条)に反しているので、夫に問題があることは明らかです。

しかし、夫婦が同居している場合、相互扶助の義務に反しているだけでは、民法770条1項各号に挙げられている離婚理由には当たらず、それだけをもって離婚できるとはいえません。

夫婦が同居している場合で、なおかつ生活費を入れないことによって実質的に婚姻関係が破綻しているといえる場合、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)にあたるため、離婚することができると考えられます。

どんな証拠が必要か

裁判上で生活費を入れていないことを証明するためには、次のような資料があればよいと考えられます。

1.預貯金通帳

夫が生活費を入れていないと考えられる期間の通帳の記録があれば、夫からの入金がなく、妻の収入だけで生活費を支出していることがわかるので、夫が生活費を入れていないことを推定させる有力な証拠となりえます。

2.領収書・クレジットカードの利用明細書

妻の収入が生活費に使われていることを示し、いくら使ったかを証明するための資料です。

通帳からの出金の数字と、領収書やカードの利用明細書の合計の数字がおおむね合致すれば、夫からの生活費で支出されていないことを推定できるので、証拠となりえます。

まとめ

・使用済みの通帳や、領収書、カード明細は捨てないで残しておくこと

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